本場高知より包丁ナイフなど土佐打刃物の専門店
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海老鉈 並型 石突き付

¥9,900
柄のタイプ
海老鉈 並型 石突き付 枝打ち鉈

刃をガードする石突き付の鉈

 

県土の多くを山林が占める高知県。そのため、高知県では古くから多くの山林刃物が鍛造されてきました。長い歴史から「山林刃物なら土佐打刃物」といわれるほど、全国の方々に愛用されてきた土佐鉈ですが、種類によってその役割はさまざま。


この海老鉈は、山仕事で森林の枝を切りたい、邪魔な庭木を落としたい、キャンプなどアウトドアで藪を払いたい、そんな時に活躍する鉈です。


腰鉈に比べると少し幅広で、刃の先端には、石などに当たって刃がこぼれるのを防ぐために、「石突き」と呼ばれる突起が付いています。


無骨で「渋い」黒打ち仕上げ

 

表面の仕上げは、黒い部分を残した「黒打(くろうち)」仕上げ。
この「黒打ち」とは刃物の仕上げ方法のことで、製造過程で黒くなった刀身の部分を残し、刃の部分だけを研いだものをいいます。
黒い部分を残している分、磨き仕上げに比べると、若干サビに強いといわれており、少し無骨で「渋い」雰囲気が感じられる仕上がりです。


鞘は右利き用ですが、刃は「両刃」ですので、左利きの方もそのままお使いいただけます。
両刃の刃物は、片刃に比べて欠けにくいことと、切るものに対して刃がまっすぐ入ることから、初級者から上級者まで扱いやすい刃物です。


海老鉈 並型 石突き付 枝打ち鉈

 

柄の長さは選べる2タイプ

 

柄の材質は樫の木で、カシューという塗料を塗って汚れが目立たない処理をしています。
もともとは長い柄のもののみ扱っていたのですが、お客様よりご要望いただく事の多かった短い柄タイプも作ってもらいました。


長い柄(約30cm)の方は、高い場所の枝を落とすのにも活躍し、短い柄(約16.5cm)の方は、細く割った薪をさらに細くするような薪割りにも活躍します。


刃の鋼は、安来鋼(やすきはがね)の「白鋼二号」を使用。
炭素が多く含まれているので鋭い切れ味が得られるのと、研ぎやすさとを兼ね備えた鋼です。
サイズは、鍛冶職人が「圧倒的にこのサイズが人気」という、ブレード380g、刃渡り14cm。(※重量やサイズは多少の個体差があります。)


また通常海老鉈は、簡易なビニールケースに入れていることが多いのですが、丈夫さや腰に付けての移動を考えて、軽く頑丈な「ほうの木」を使用した木製の鞘に入れています。


林業関係の仕事だけではなく、農家の方や、アウトドアが趣味の方にも幅広くお使いいただける、森林に入る時にぜひ持っておきたい「枝打ちの定番」アイテムです。


▼サイズ/仕様
【鋼】安来鋼 白鋼(割り込み)
【刃】両刃
【刃渡り】約14cm
【全長】短柄:約32cm/長柄:約46cm
【柄長】短柄:約16.5cm/長柄:約30cm
【刃幅】一番広いところで約6cm
【背厚】約5mm
【ケース】木製
【利き腕】左右共通

※サイズ等は多少の個体差がございます。ご了承下さい。
※一本一本手作りのため、画像は代表画像です。
※ケースは左腰装着用(右利き用)です。右腰にも装着できますが、刃の向きが逆になるので抜き差し時にご注意ください。


鍛冶職人紹介

 

尾田鍛造所 尾田孝広
昭和40年生まれ。
昭和59年から先代の後を継ぎ鍛冶職人となる。
得意分野はナイフ、鉈(なた)。

-鍛冶職人より一言-
一本一本手作りで丁寧に仕上げています。

香美市土佐山田町の中心部から、車で東に少し走ったところにある尾田鍛造所。車を降りて少し歩くと「タンタンタンタン」とリズムのよい金属を叩く音が聞こえてきます。
伝統工芸士の父を師匠にもち、火造り鍛造こだわる鍛冶職人、尾田孝広さん。
専門は鉈、ナイフで、自身の趣味が渓流釣りということもあり、制作するナイフにもこだわりを見せ、常に「現場の目」を意識して制作されています。

一からの手打ちにこだわり、硼砂(ほうしゃ)と、酸化鉄粉(さんかてっぷん)を接着剤にして地金の鉄と鋼を接着させる、昔ながらの方法で鍛造しています。
大きなハンマーで鋼材を叩きながら成形していく様子は、まさに匠の技。
高温で熱せられ真っ赤になった鋼材が、火花を散らしながら形を変えていく様は美しくすらあります。

手造りで一本一本鍛造しているため大量生産できず、また完成するまでに時間はかかりますが、手間暇かけて産み出された土佐打刃物は耐久性にも優れています。
平成19年度の全国伝統的工芸品公募展でその作品が見事入選を果たすなど、伝統に培われた確かな技術が品質に反映されています。




尾田鍛造所